2010年10月30日土曜日

キンモクセイの飛散花粉

キンモクセイの飛散花粉
2010年10月15日飛散(山口県宇部市)

翌日、何とそのキンモクセイと思われる飛散花粉が1か所に10数個が固まった状態で捕集されました。
たまたま花からこぼれた花粉が偶然捕集器のスライドグラス上に落下したという感じです。短い距離ですが花粉は飛散することもあるようです。
昨年までは捕集されていたとしても、名称不明の花粉として処理していたと思います。
キンモクセイは開花期が短いため、花粉症の原因にはなりにくいと思われます。

キンモクセイの採取花粉

キンモクセイの採取花粉
2010年10月14日採取

興味から、キンモクセイの花粉を直接採取して、顕微鏡で観てみました。

キンモクセイ

キンモクセイの花
2010年10月17日撮影(山口県宇部市)

花粉捕集器の近くに1本のキンモクセイの木があります。
本年も10月中旬に花が咲き、芳香を漂わせていました。

2010年10月29日金曜日

セイタカアワダチソウの飛散花粉

セイタカアワダチソウの飛散花粉
2010年10月26日に飛散(山口県宇部市)

10月26日にキク科の飛散花粉が捕集されました。
セイタカアワダチソウは虫媒花のため、花粉症の原因にはならないと断言される方もおられますが、毎年少数ながら、この時期に花粉は捕集されます。
ブタクサ花粉との鑑別が難しいのですが、ブタクサの飛散期は終了しており、周辺の草花の状況から、セイタカアワダチソウの花粉と思われます。

セイタカアワダチソウの採取花粉

セイタカアワダチソウの顕微鏡写真
2010年10月17日採取

セイタカアワダチソウから直接採取した花粉の写真です。
生物顕微鏡で観る限りにおいては、ブタクサ(キク科)の花粉と区別がつきません。

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウ(キク科)
2010年10月17日撮影(山口県宇部市)

セイタカアワダチソウがあちらこちらに群生しています。
写真は咲き始めの頃のもので、上部は開花、下部は開花直前の状態です。

2010年10月11日月曜日

スギ雄花の定点観察 その2

北部定点のスギ雄花
2010年10月10日撮影(山口県美祢市)

8月22日と同じスギの木です。枝は同じではありません。
雄花はかなり増えています。
飛散数の予測は現時点ではまだできませんが、この辺りの木だけをみると、(最近20年間で3番目に多い)3750個/cm2の県内測定機関平均総数であった2005年の前年秋と同程度の花は着いている印象を受けます。

2010年10月4日月曜日

カナムグラ

カナムグラ(クワ科)
2010年10月3日撮影(山口県山口市小郡)

当測定点では、カナムグラの花粉は9月にごくわずかに捕集されます。
椹野川の河川敷には、カナムグラが群生していました。

ヨモギの花

ヨモギ
2010年10月3日撮影(山口県山口市小郡)

ヨモギが開花していました。
既に多くの花が開いています。
花粉捕集数も増えています。

2010年9月28日火曜日

再度ヨモギ

ヨモギ
2010年9月26日撮影(山口県山口市小郡)

オオブタクサの近くにヨモギも生えていました。
この辺りもまだ十分に開花していないようです。
同じく、葉の一部が枯れていました。

オオブタクサ

オオブタクサ
2010年9月26日撮影(山口県山口市小郡)

市内を流れる椹野川の河川敷でオオブタクサを見つけました。
携帯電話のカメラで撮りましたので画質が良くありませんが、葉の一部は枯れていました。
酷暑と少雨の影響でしょう。

ヨモギ花粉

捕集されたヨモギ花粉
2010年9月25日に飛散(山口県宇部市)

ヨモギ花粉も捕集されるようになりましたが、まだ多くはありません。
例年よりも飛散が遅れているようです。
左上の黒いものはスライドグラス上に落下したゴミです。真ん中の紫色のものが花粉です。

再度スギ花粉

捕集されたスギ花粉
2010年9月24日に飛散(山口県宇部市)

少々歪ですが、スギ花粉です。
今秋3個目の捕集です。

2010年9月23日木曜日

ヨモギ

ヨモギ
2010年9月23日撮影(山口県山陽小野田市)

ヨモギも秋の花粉症の原因として重要です。
例年ですと今頃が花粉飛散の最盛期なのですが、今年はまだほとんど開花していないようです。花粉は9月21日に1個だけ捕集しています。
本年は彼岸花の開花も遅れているとテレビで報道していました。暑さの影響でしょうか。

ブタクサ

ブタクサの花
2010年9月23日撮影(山口県山陽小野田市)

花粉は捕集されるにもかかわらず、当測定点付近でブタクサ本体を見つけることができませんでしたが、本日、墓参りに行った際に、墓地の近くで偶然ブタクサを見つけました。写真ではしばしば見ていましたが、ブタクサの実物を見たのは初めてです。 花の多くが開花していました。

ブタクサ花粉



当測定点で捕集されたブタクサ花粉
2010年9月20日に飛散(山口県宇部市)

例年、8月下旬から9月の間の数日間、ブタクサ花粉がわずかに捕集されます。
本年も9月20日に数個の花粉がスライドグラス上で比較的まとまって捕集されました。

秋のスギ花粉初捕集



当測定点で今秋始めて捕集されたスギ花粉
2010年9月20日に飛散(山口県宇部市)

例年、10月下旬から12月上旬にかけて、スギ花粉が飛散します。秋の飛散総数は、翌春の本格的シーズンの花粉数と相関するともいわれています。
写真は一見ヒノキ科の花粉のようにも思われますが、この時期にヒノキ科花粉の飛散は考えられませんし、顕微鏡の焦点深度をずらすと、左上部にスギ花粉の特徴であるパピラといわれる突起を確認でき、写真でもかすかに突起が写っています。
これまで最も早くスギ花粉を捕集したのは、大量飛散年であった2005年の前年の秋の、9月22日でした。

2010年8月23日月曜日

スギ雄花の定点観察

スギ
2010年8月22日撮影(山口県美祢市)

北部定点のスギの木は、8月下旬としては比較的多くのスギ雄花を着けていました。
来シーズンのスギ花粉数の予測はまだできませんが、現時点の着花状態は、3840個/cm2の県内平均総数であった2001年や、3750個の総数であった2005年の前年8月同時期よりもやや少な目の印象です。ちなみに平年値は約2200個です。

2010年5月31日月曜日

イネ科 その3 日本芝

日本芝の花(先端付近の白色のもの)
1998年4月18日撮影(山口県宇部市)

日本芝もイネ科の植物です。
当地では4月に開花します。
花は先端付近に着きますので、手入れされた芝生からは花粉は出ません。

2010年5月27日木曜日

イネ科 その2 イネ(稲)

イネ(稲)の花(穂のあたりに多数存在する小さい白色のもの)
2000年8月19日撮影(山口県宇部市)

5月下旬にイネ科の花粉が多いと言うと、「田植えも終わっていないのに、どうしてイネの花粉が飛ぶのですか?」と時に質問されます。
いわゆる「お米」の稲の開花時期は、品種にもよると思いますが7月末から8月で、そのうちの数日間。しかも早朝の短時間だけ開花するようです。
したがって、稲の花粉が花粉症の原因として問題となることはほとんどありません。
問題なのは稲の仲間の「イネ科」の雑草で、「カモガヤ」や「オオアワガエリ」などです。

2010年5月26日水曜日

イネ科 その1

しかし何といってもこの時期の花粉症の原因として重要なのは、草本のイネ科の植物でしょう。
当地では5月中旬から下旬に飛散数のピークを迎えることが多いようです。
本年も数日前からイネ科花粉の捕集数が増えております。
イネ科花粉は抗原性が強いと言われ、スギやヒノキに比べ、少ない花粉数でも強い症状を引き起こします。

2010年5月23日日曜日

アラカシ(ブナ科)

アラカシの雄花
5月に撮影(山口県山口市)
どんぐりの仲間です。

マツ

マツの雄花
5月に撮影(山口県山口市)

イチョウ

イチョウの雄花
4月に撮影(山口県宇部市)

4〜5月の開花樹木

5月になってもヒノキ科花粉がわずかに飛散していましたが、それも終了したようです。
5月に多く捕集される樹木花粉は、マツ、ブナ科等です。
4月にはイチョウの花粉もわずかに飛散します。